ハムストリングス(もも裏)をストレッチする方法

ランナーを怪我から守るコンディショニング&トレーニングの専門家・ランニングトレーナーの奥野です。

毎週末、全国各地でマラソン大会が開催されていますね。
多くの大会で沿道での応援が解禁され、街全体が盛り上がりを見せている印象です。

「自己ベストを更新しました!!」という喜びの声がある一方で・・・

『●●が痛くなってしまい、途中棄権しました。』
『××を故障(怪我)したので、出場を断念しました。』
という悲しい声も一定数、見受けられます。

コンディション調整は本当に難しいところではありますが、日頃の『セルフケア』が故障の予防に繋がることは間違いありません。

そして、怠ってはならないのが「マラソンを走り終えてからのケア」です。

結果がどうあれ、42.195kmを走ることは身体に大きなダメージが加わっています。
それは筋肉だけではなく、骨や関節・靱帯などにも及んでいます。

筋肉痛がなくなったからといって安心してはいけません。
しっかり休養を取ること、しっかり栄養を摂ること。

疲労が取れていない(回復しきれていない)筋肉は、“弾力性が低下”しています。
要するに伸び縮みしにくい、“硬さや突っ張りを感じる状態”です。

そんな時は入念に『ストレッチ』を行うようにしてみましょう!
1日だけではなく、毎日コツコツと継続することが大切です!!

ということで、今回から『セルフケアとしてのストレッチ』を紹介していきます。
怪我の予防に、疲労の回復にお役立ていただければと思います。

もも裏の筋肉(ハムストリングス)を知る

ストレッチ第一弾は「ハムストリングス」です。
太ももの後面の筋肉ですが、聞いたことがあるランナーの方が多いのではないでしょうか。

ですが名前は知っていても、ちゃんと理解できている方は少ないと思います。
せっかくなのでストレッチの方法だけではなく、少し専門的な知識も手に入れちゃいましょう!
(できるだけ分かりやすく説明できるように努めますね)

上の図が「ハムストリングス」ですが、3種類の筋肉の総称です。
よく見ていただければ、1つの筋肉ではないことが分かると思います。

3種類ありますが、「内側」と「外側」に分かれているという認識でOKです。
(専門的には内側が半腱様筋と半膜様筋、外側が大腿二頭筋といいます)

内側の筋肉は「坐骨(骨盤)から膝下の内側」に付いています。
外側の筋肉は「坐骨(骨盤)から膝下の外側」に付いています。

坐骨に付いているのは同じなのですが、膝の内側なのか、外側なのかが違います。

基本的な働きとしては「股関節の伸展(後ろに動かす)」と「膝の屈曲」です。
※内側・外側によって筋肉の作用は微妙に異なります

「ハムストリングス」は推進力を得るために重要な筋肉ですが、疲労によって硬くなりやすいです。
特にお尻の付け根の部分に、硬さが残りやすい傾向があります。
(あなたもきっとそう感じたことがあるのではないでしょうか)

また、マラソン終盤には疲れで攣りそうになった経験がある方も多いと思います。
最後までしっかり走り切るためにも、日頃からコンディションを整えておきたいですね。

それでは「ハムストリングス(もも裏)」のストレッチの方法をご紹介します。

もも裏のセルフストレッチ

① 片膝を立てて座り、両手で足の裏を持ちます

チェックポイント

  • しっかりと骨盤を立てるようにしましょう
  • 足を持つのがキツい場合はタオルなどを引っ掛けましょう
  • 逆側の脚は曲げて、リラックスしている状態にしましょう

② ゆっくりと膝を伸ばしていき、もも裏が伸びてきたら止めます

チェックポイント

  • 腰が丸く(骨盤の後傾)なっていないかを確認しましょう
  • ストレッチしている間は、自然な呼吸を続けましょう
  • 20秒ほど止めてから元に戻し、3回ほど繰り返しましょう

★ 無理に膝を伸ばす必要はない!

もも裏(ハムストリングス)を伸ばす時に、よくありがちなのが・・・
「膝を伸ばした状態からストレッチをしようとする」ことです。

実際にあなたもそのように行っていませんでしたか?

膝を伸ばした状態からでもストレッチはできますが、硬い方ほどうまくストレッチができません。
なぜなら「腰が丸まった姿勢 =骨盤の後傾」で、伸ばすことになってしまうからです。

ストレッチを効果的に行うコツは “筋肉の端と端を遠ざけてあげる” ことです。
もも裏(ハムストリングス)の場合は “坐骨と膝裏” になります。

骨盤が後傾していると、坐骨は膝裏の方へ近づいたポジションになっています。
なので、ハムストリングスの付け根(お尻に近い側)が十分に伸びていない状態です。

ですから、最初に骨盤をしっかりと立てておき、その状態を保つことを意識しましょう。
膝を伸ばしきる必要はありませんので、もも裏の全体がストレッチされている位置で止めましょう。

まとめ

「もも裏(ハムストリングス)」のストレッチを紹介しましたが、いかがだったでしょうか?

ポイントを押さえながら行えば、心地よく筋肉が伸びる感覚が得られると思います。
ストレッチをする際の【 基本的な注意点はこちらの記事 】にまとめてあります。
合わせてご確認いただいて、実施するようにしてくださいね。

「うまく伸ばせない・・・」という方や「感覚が分かりづらい・・・」という方は専門家(トレーナー)に一度、ストレッチをしてもらってみてください。
継続的にストレッチをしているけど「なかなか硬さが取れない・・・」という方も同様です。

専門家(トレーナー)の力を借りることで、自分自身では伸ばしきれない部分までしっかりとストレッチすることが可能です。
また、ご自身の身体に合わせたストレッチの方法なども教えてもらうことができます。

もちろん、B-stationでも必要に応じてストレッチの指導を行っています。
より細かく、より的確に筋肉を伸ばすことで、怪我の予防・ランニングの質の向上に繋がります。

トレーニングと併用すれば相乗効果も期待できますので、ぜひ一度セッションを受けにきてください。
マンツーマンであなたの目的・状態に応じた内容を指導させていただきます!

それでは今回はここまでとなります。
次回は【 お尻(大殿筋)のストレッチ 】の方法とポイントを解説します。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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